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複数できてしまったネットワーク設定の弊害と削除方法

前回述べたような、インターネット接続のトラブルなどに見舞われた場合、Windowsにネットワークの接続設定が複数できてしまう事があります。
場合によっては、ネットワークカードのドライバの更新などでも、新しい接続設定が作られてしまう事があります。

Windows7の場合、ネットワークの設定は通常は「ネットワーク」という名前になりますが、複数作られてしまうと次第にそれが、「ネットワーク2」とか「ネットワーク3」とかって名前で増えていきます。
「ネットワークと共有センター」というWindows7のネットワーク設定を開いたときに、コンピュータとインターネットの間に表示されるネットワーク名が「ネットワーク2」とか数字付になっている人は、ネットワーク設定が何らかの障害で複数作られてしまっている可能性が高いです。

これを削除するのは、昔のWindowsであれば一覧から簡単に削除できたのですが、最近のWindowsは誤操作防止のためか、余分な情報は表示しない作りになっているようで、この「存在はするが使用されていない」ネットワーク設定を見る事ができません。
見ることができない以上、削除もまたできないわけです。
マイクロソフトは、これら使われていないが存在が残ってしまっているネットワーク設定は、あっても問題は無いと言っていますが、実はこれら使われてない設定のために、通信回線が制限されており、本来のスピードが出ないのです。

「使われていない、二度と使われる事の無いネットワーク設定」だとしても、それはコンピュータやOSには分かりません。
なのでWindowsは「もしかしたら使われる事があるかも知れない」と考えて、その通信設定用に回線の一部を予約してしまうのです。
分かりやすく例えると、幅1Kmの道路があったとして、そのうちの100mほどを、「二度と使われないであろう通信設定」社用の専用運送道路として確保してしまうのです。
コンピュータというのは人間のように、「混雑しているから、本当はいけないんだけど緊急車両用の車線を走って先へ急ごう」とかいう違反を決してしませんw
なので動画やネットワークゲームの大規模アップデートの更新ファイルなど、大きなデータのダウンロードで、これ以上は道路がいっぱいで、データを積んだトラックを送り出せないという状態でも、実はまだわずかに走れるのに使われてない車線がある状態になります。

なおこの予約幅は、私の環境(ADSL 下りリンク速度4900kbps)では1設定あたり0.1Mbps程度、すなわち100llbps程度だったようです。
私のOS環境では、「ネットワーク4」が現在使われてる設定、つまりそれ以外に何らかの要因で作られたけど使われてない「ネットワーク」設定が4つ存在していたので、合計で400kbpsほど本来より遅いスピードでしか通信できていなかった計算です。

光通信のように100Mbps近い高速な回線を使っている場合は、たかだか数百kbpsの回線が制限されていても誤差程度で気にならないかも知れませんが、ADSLなど低速な通信回線の場合だと結構影響は大きいです。

さて、肝心の「使われていないネットワーク設定」の削除の仕方ですが、
Windows 7の「ネットワークの場所」を結合・削除する
↑の外部リンクのページをご覧下さい。
非常に分かりやすく詳しい説明が図解付きで載っています。
上記のページを参考に、ネットワークの状態が「未使用」かつ「管理されていない」ものは全て削除しましょう。
これで回線本来の速度100%の通信ができるようになり・・・はしませんが、多少速くなるはずです。

なぜ100%とは言い切れないかというと、同じような回線を予約制限している仕組みがWindows7にはまだあるからです。
具体的にはQoSと呼ばれる機能。
私の場合はこれも切っていますが。

なお、PCであっても家庭にある完全に個人所有のもの以外では、上記のネットワークの削除は行わない方が良いです。
会社のPCなどは、業務によっては複数のネットワークに異なる通信方法で接続している場合もあるからです。
そもそもサーバなど業務用コンピュータはLANポートが2つ以上あるのは当たり前で、こういったコンピュータはネットワーク設定が複数あってもおかしくないのです。
「デフルトゲートウェイ」なる単語を見たり聞いたりした事がある人も居ると思いますが、これは複数の異なるネットワークに繋いでいるコンピュータの通信制御の仕組みの一部です。
LANポートが2つ以上あるコンピュータの場合、より効率よく安全に通信を行うために、「どこ宛の通信はこっちの通信ポート(設定)で」とか「どこからの通信はこっちの通信ポート(設定)で受け付ける」とかの設定を行います。
そして特に指定のない、宛先への通信、あるいは宛先からの通信はこっちのポートを使うというのが「デフォルトゲートウェイ」です。
これは運営管理用の社内ネットワークと繋がったLANポートを介して、外部からのハッカーなどが侵入してくるのを防ぐためでもあります。
外部からの通信は決して内部ネットワークと物理的に繋がっているLANポートへは通さないみたいな。

ともかく家庭の完全個人所有のPCで、何があっても自己責任で対処する、できる覚悟がある人は、お試し下さい。

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