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プロ野球から学ぶ ゲームの基本

LoVAのクローズβが前回とはうってかわって、大不評で終了しました。

主な原因は2つです。

・システムの不具合の多さ
・格差マッチング

どれも前回のα2テストの時には、ほぼ見られなかった現象です。
α2から更に完成度が上がっていなければいけないはずのβテストで、むしろバージョンが下がったのではないかとも思えるこの醜態。

ロビーチャットやPT戦などの、今回のテストの目玉となるはずの機能がそもそも不具合だらけでまともに動かずに、早々に機能を停止。
その状態で、どーでもいい、サービス開始後でもできる使い魔の追加やバランス調整ばかり。
テスト前のアナウンスやインタビューなどでは、最終テストになるような事も言っており、これ以上はシステムやルールの根本はいじらない、完璧なバージョンだと豪語していたにも関わらず、これですわ。

いろいろ言いたい事はあるが、まずはゲームとはなんぞや?ってとこから学び直した方がいいです、このゲームのプロジェクトメンバーは。

ゲームというとコンピュータゲームが今では主流ですが、それ以外にも将棋・囲碁や麻雀やチェス・オセロなどの盤上の駒で勝負する系や、トランプ・花札などのカードゲーム、あるいはスポーツの試合なんかも英語で「ゲーム」と言ったりするように、個人やチームで得点を競うようなものはすべてゲームです。

その中で今回は日本のプロ野球の衰退から、ゲームでやってはいけない事を学びましょう。

日本のプロ野球衰退の原因のひとつとされているのが、巨人による強打者・エースの引き抜きと、それらのメンバーだけで作った、勝って当たり前、優勝して当然な、やる方はもちろんでしょうが、見ている方も面白くもなんともないチームを作ってしまった事でしょう。

コンピュータゲームで言えば、課金しないと手に入らない超性能の装備とかがこれに当たりますかね。
こっちの攻撃は当たってもダメージは全て1なのに、相手の攻撃は一発でも当たると瀕死になるみたいなね。
そりゃ勝てるわきゃないし、面白くない。
あるいは性能的にはほぼ差が無くても、バッターは全員4番打者、ピッチャーは全員エースみたいなチームと、一応プロの1軍の選手だけど、そこまでじゃない人達のチームで対戦したって、互角の勝負なんかできるはずありません。
これがコンピュータゲームにおいての、格差マッチングです。
それでもまだ能力差はあるけど、どちらもプロの1軍選手であれば、まぁ勝てる事もあるでしょうが、コンピュータゲームでは巨人の1軍と甲子園に出れないような弱小高校野球部、あるいはプロ球団と近所のおっさん達で作った草野球チームが試合させられるような、そのぐらい酷い上手さに差のある者同士で戦わされる事も珍しくありません。

巨人と他球団の選手の上手さに差があるとはいっても、一応はプロ野球選手です。
LoVAで言えば対人戦レートが2000以上という、本当に上手い人しか出せないレートの人ばかりの中で、レートが2000ぎりぎりの人ばかりと、レートが2500とか到達できるような人は数人とかの最高レートの人ばかりでの対戦。
それでも衰退するんですよ。
ましてやレート差が500も1000もある者同士で対戦して、ゲームになるはずないし、それで面白いと思えるわきゃないでしょ。

プロ野球界も、シャレにならないほど人気低迷、衰退しているのを自覚しているので、様々な改革を行っています。
しかし、唯一やってない事があります。
それはプロ野球球団の増加です。
たぶん増やすとしたら、セリーグ・パリーグ両方同じチーム数じゃないと意味ないので、2球団づつでしょうね。
球団が増えれば、その分ファンも増えます。
ファンが増えれば、応援しに球場に入場料を払ってみに来てくれるお客さんもその分増えます。
お手軽に、確実に球界全体の売り上げアップができそうですよね。
でもやらない。
そんな事をしても、増加した球団分、売り上げやファンが増えることは無いことを分かっているからです。
むしろ既存の球団のファンが分散し、売り上げが減る弊害さえ出る可能性も大きいからですよ。

この球団増加、コンピュータゲームで言えば、たとえば新しいガチャ商品の追加に似ています。
LoVAなら使い魔を増やすようなものですかね。
あるいは前回のα2テストでは、みなソロでエントリーして対戦するモード1つしか無かったのが、ノーマル・アリーナと2つのモードに増え、さらにまともに動かなくて実質無いも同然だったPT専用の5vs5モードがそれぞれに追加されたので、4モードですかね。
これのせいで、前回の1つのモードしか無かった時より参加人数が増えたはずなのに、マッチング時間が長くなりました。
人口が分散したからです。
マッチング時間がある程度になると、戦力差をできるだけ小さくするより、多少その差を広げてでも早くマッチングさせようとするルーチンに切り替わるのが普通です。
これも格差マッチが酷かった原因かと思われます。

あれほどの人気と収入を誇り、日本の戦後の文化のひとつとして大きな地位を占めていたプロ野球も、失敗します。
そして、そんな馬鹿の集まりであるプロ野球界でさえ、やっても意味ない、やらない方が良いと理解している改革を、アップデートと称して簡単にやるのがネットゲームの企画・運営企業ですよ。
どんなに自分たちが愚か、分かりますよね?

使い魔を増やす、グラフィックをより綺麗にする、対戦モードを増やす、マッチング時間を短くするために格差マッチを容認する。
これら全ては改良ではなく、むしろ改悪です。
一番やってはいけない事を、見事にやりまくった結果が今回のβテストバージョンですよ。

けなしてばかりだとアレなので、唯一α2より良くなった点も述べておきます。

ミニオンアークを一定時間で中立に戻るようにした事、相手の使い魔やプレイヤーを倒した時のゲージの減りを少なくし、タワーなどの建造物の破壊によるゲージ減少の方を増やして、ただ相手を沢山倒せばいい、そういう人だけが活躍できる脳筋仕様から、頭を使った戦略性がより増したゲームになった事。
ここの部分だけは評価します。
このおかげで前回と違って、キル数では圧倒的に勝ってるのに、負ける試合も見られるようになりました。
前回は居なかった、敵の裏をかいて、後方の未警戒のタワーを単独で折るような、よりMOBAらしい立ち回りをする人も増えました。
こういう改良こそ続けて下さい。
それ以外の事はやらなくていいです。

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