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神とGODの違い

キリスト教やイスラム教で信奉されるいわゆる「GOD」は日本では神と訳されます。
しかし日本人の思い描く「神」と外人の思う「GOD」は実は全然違うらしいのです。

日本人の思い描く「神様」というのは、どこにでも居て、いつも暖かく見守ってくれている母親のような存在。
欧米人の思い描く「GOD」というのは、人間が悪い行いをしないかどうか、自分の言いつけを守っているかどうかを、天から厳しく監視している、軍隊の上官のような存在。

この根拠となるのは、「神道」と「キリスト教」「イスラム教」の大きな違いを見れば分かります。

まず「神道」には聖書やコーランのような「経典」がありません。
人間はどう生きるべきか、何をすべきで何をすべきでないかは全て人間自身で判断しなさいとでも言っているようです。
対して経典のある宗教は、「こーしなさい、あーしなさい、これはやってはダメ、これは食べてはダメ」とまるで軍隊の規則のようにこと細かに厳しく人の生き方を制限します。

これらを見ても、日本人の考える「神」と欧米人の言う「GOD」はまったく別の存在である事がわかります。

だから日本人は無神論者に見えるのです。

嘘か本当かは分かりませんが、こんな話があります。

「霊感」のようなものがある家が熱心なキリスト教徒の欧米人のある人は、子供の頃から教会に行くのが嫌いでした。
なぜなら教会の天井のその更に上から、何かものすごい威圧的なすごい力を持った存在に見られているような感覚が襲うからだったと言います。
恐らくそれはキリスト教の「神」なのでしょう。
大人になった彼は、ある時に日本を訪れました。
ちょうど季節は夏で、強い日差しと高い湿度にまいってしまい、木陰で休んでいたところ、突然とても心地よい風が吹いてきたそうです。
気になって風が吹いて来た方向を見たところ、小さな神社があったそうです。
彼はそれがまるで、日本の神様が「あついだろう。しばらく休んでいきなさい。」とやさしく迎え入れてくれているように感じたそうです。
「神」とは怖いもの。
そう思っていた彼はその日本の神様のやさしさに衝撃を受けたそうです。
以来彼は、キリスト教徒である事をやめて神道の信者になったそうですw

まぁ神道の信者って特別なにかしなきゃいけない日課とかもないんですけど。

このように、「神」の認識が全然違うわけですね。
どちらが良いのかは分かりません。
厳しくいつも見張ってあれこれこと細かく指図された方が、間違いを犯さずに生きていけて楽だという人も居るでしょう。
いつも側で見守ってくれているだけで、良いことをしたりがんばったりしたらちょっとだけ良い事を起こして褒めてくれる。
悪いことをしたら、ちょっとだけ痛い思いをして注意してくれる。
そんな優しさを持った神様の方が良いと思う人も、もしかしたら欧米人にも居るのかもしれません。

日本は無神論者でも無宗教でもありません。
確実に神道と仏教、それと古代中国のこれは宗教ではなく哲学か道徳に近いでしょうが儒教の影響を受けています。
そしてそれらは聖書やコーランのように、書物に書かれたものではなく、日本人が育つうえで親や周りの人間から自然に教わって身につくものです。
だから無宗教のくせにモラルが高いと不思議がられるのでしょう。

そんな日本で唯一受け入れられた宗教である仏教。

仏教の開祖であるブッタは、厳しい修行の末に「厳しい修行からは何も得られない」事を得て、安らぎと平穏の中で悟りを開いたと言われています。
この「厳しい修行」のような行為を信者に求める他の宗教との違い、日本の神道に近い「強制」のない信仰。
これが受け入れられた原因のひとつではないかと思います。
まぁ時の権力者に保護され、推奨されたというのが一番大きいわけですがw
神道における最高位の司祭であり、エンペラーというよりローマ法王に近いと欧米では認識される事もある天皇が、率先して仏教を保護し広めたのも面白い点ですw
これは仏教を保護・推奨する事で、古代中国の進んだ文化を取り入れられるという計算があったからなわけですが、キリスト教もまた保護することで欧米の進んだ文化を取り入れる事ができたかもしれない、実際初期はそうしたにも関わらず結局は禁止されてしまったというまったく別の道を歩んだのも面白いですね。

やはり「神」の考え方が日本人の価値観に合わなかったのでしょう。

日本は欧米が捨ててしまったギリシャ神話のような多種多様で人間味に満ちた愛すべき神々というイメージを、未だに持ち続けている民族なのかも知れません。

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