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国産ゲームが昔ほどの勢いを失くした理由

そもそもMADE IN JAPANが電化製品や車などにとどまらず、ゲームにまでその評価が及んだのは、ひとえに日本産のゲームは「高品質」だったからです。

まだインターネットも無い頃の、ファミコンやパソコンでソロで遊ぶゲームがメインだった頃に、私は実際に「やっぱ日本産のゲームは品質が違うわ」と実感した事があります。

もともとRPGというのは欧米で発案され最初に開発・発売されたコンピュータゲームの分野です。
日本にドラクエやFFといったRPGの老舗タイトルがあるように、欧米にもウィザードリィやウルティマといった老舗タイトルがありました。
そのウルティマをパソコンでやってみた時の話です。
当時パソコンの分野では、日本ファルコムなどがイースやソーサリアンなど名作RPGを出していました。
なので別に老舗タイトルとはいえ、海外産のRPGをやらなくても十分楽しめたのですが、たまたま手に入ったので興味本位でやってみたんです。
まず驚いたのが、当時の日本産のパソコンRPGゲームでは当たり前だったテンキー移動ができないうえに、右へ進むキーを押しても1秒遅れて画面上のキャラが実際に右へ一歩進むという、ありえない操作性に驚きました。

これは海外産の家庭用ゲーム機タイトルでも言われていた事ですが、欧米のゲームは操作が大味なんですよね。

かつて欧米が席巻していた家電や車の世界市場を日本企業が独占できたのも、同じ理由です。
つまり、欧米は「動けばいい」ものしか作らないんですよ。
日本企業は新しい製品や技術を生み出すのは不得意ですが、既存の製品や技術をとことんまで精密に高めるのは得意です。
車でいえば、故障しない、燃費がいい、操作性がよいなど、そういう面で海外製品を駆逐していったわけです。

同様にゲームの分野も昔はそうでした。
今のようにどんなに糞なプログラムでも、ハードウェアの性能で高速に動かせる時代ではなかったので。
だからハードウェアの性能を120%引き出したグラフィック・音楽・操作性などで、海外ゲームを圧倒していったのです。

いまやそれがありません。
日本企業というのは、まったく新しい「製品」を生み出す事には長けていません。
ゲームで言えばまったく新しいジャンルのゲームを生み出すということです。
コンピュータの性能が上がって、日本企業じゃなくても綺麗なグラフィック・リアルなサウンド・快適な操作性のゲームが作れるようになりました。
そこへきて、日本はIT土方と言われるように、プログラマの地位が低いんですね。
だから優秀な人間はどんどんやめていくし育たない。
いまやプログラム技術も欧米にはるかに及ばないわけです。
そんな状態で、売れると思う方がおかしい。

コンピュータゲームというのは、その性質上、多少の不具合があるのは仕方がないです。

なにせ不具合のある開発ツールで不具合のあるプログラムを作って、さらにそれを不具合のある別のプログラムの上で動かしているのが今のコンピュータソフトですから。
どんなにがんばった所で他社製品の不具合までは避けようがありませんw
しかしだからといって、レベルの低い不具合放置のゲームで良いわけがありません。
日本企業であれば、可能な限り「完璧」な「製品」作りを目指すべきなんです。
欧米企業が部品の寸法の誤差を1㍉までおkにしていた時代に、0.1㍉以下の誤差しか許さない部品で作ったから日本の車は頑丈で性能が良いという高品質なものになったのと同じ事です。
それができないなら、欧米製品と同じですので、わざわざ日本製を買う必要はなくなります。

その辺の事をもう一度よーく考えてください、日本のゲーム企業は。

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