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Windows7にも対応したネットワーク調整ツール

インターネットやネットゲームを少しでも快適にする、回線の能力を100パーセント発揮させるために、MTUを始めとしたパソコンの通信設定を調整できるツールは昔からそれなりにある。
しかし有名なものはどれも既に古く、またWindows7以降はOS側が新しい通信調整機能を搭載したりしたため、今までのツールが使えない事が多い。

そこで、Windows7以降のOSにも対応したネットワーク調整ツールを紹介する。

SG TCP Optimizer

基本的にWindows7ではDOS窓と言われるコマンドプロンプト画面で、多くの通信パラメータがOSの再起動なしで即時変更できるコマンドが用意されている。
このツールはそれらのコマンドを画面上の数値を変更する事で、自動発行してくれるものらしい。

とりあえず、上記リンクから最新版をダウンロードしてみよう。

具体的な使い方は以下の通り



1.メイン設定(General Settings)

TCPO1

起動すると上記のような画面がまず開く。
画面の数値は筆者のネットゲーム用に既にカスタマイズしたPCのものなので、何もいじってない人は数値やオプションの値が違うと思う。

画面上からそれぞれの意味を説明すると、
・Connection Speed
いじっても何が変わるのか分からないし、Windowsにそもそもこのようなパラメータは無いので、よく分からないw
とりあえず自分の契約しているネット回線の理論上の最大スピードにしておけば良いかとw

・Network Adapter selection
ここも基本的にいじるのは「MTU」の項目のみでよい。
このMTUが前回も述べた通り、一番通信の速度に影響するパラメータなので、基本的にこれを頻繁に変えて調整する事になる。
ちなみにこのツール、どこか一箇所でも変更すると、OSの再起動を求められるが、実際は再起動しなくてもMTUの変更は即時反映される。
なおWindows7以降は「MTU」と同じく通信速度を大きく左右する「RWIN」というもうひとつのパラメータがあるのだが、これがOS側の自動調整になってしまい、ユーザー側で細かく数値で指定することができなくなった。

・TCP Window Auto-Tuning
これは契約している通信回線の速さにあわせて、自動で最適な通信設定をOSがする機能だ。
上述した主に「RWIN」の数値がこれで決まるらしい。
ネットゲームをやるなら「normal」、インターネットメインなら「highlyrestricted」にしておけば良い。

・Time to Live
通称「TTL」と呼ばれるパラメータで、ネットワーク上にその通信パケットが「どれだけ長く存在できるか?」を設定するもの。
回線が混雑していたり、あるいは宛先のサーバーなり途中の通信機器・回線が死んでいて届かない場合にどのぐらい待つか?の値と思ってもらえば良い。
ネットゲームのように常に最新の情報を素早くやり取りする事が命の場合、最低の32にする事をお勧めする。
逆に海外など遠いサーバーとの情報のやり取り、あるいは回線やサーバーがあまり高性能じゃない所とやり取りする場合、最大値の128にしないとエラーが頻発する事がある。

・その他のパラメータ
個別説明した以外のパラメータはどれも通信の処理をOSやCPUではなく、ネットワークカードに行わせることで、OSやCPUの負荷を軽減するためのものである。
これが正常動作すれば、通信そのものは速くならないがOSやCPUの負荷が減るので画面の更新等がスムーズになる。
しかし実際は多くの問題を含んでおり、正常動作しないばかりかエラーや障害の原因になるので、OFFにする事を推奨しているメーカーが多い。
私も実際にONとOFFと両方やってみたが、何の違いも感じられなかった。
効果が無いならOFFにしておいたほうが、無用なトラブルを防げるので、全てOFF、すなわち「Disable」(不可)にしている。

・Choose settings
ここを変更しないと、そもそも画面上のパラメータや数値をいじれるようにならない。
「Windows Default」は全ての通信パラメータをWindowsセットアップ時の状態、つまり初期設定に戻す場合に使う。
変にいじくりすぎて返って通信が遅くなってしまった、エラーが沢山出るようになってしまったが、どこをどういじったのかわからないwって場合はこれで全てを元に戻せば良い。
「Current」は今現在のパソコンの通信設定値を表示するモードだ。
起動した時点ではこれになっていると思う。
このモードはあくまで今の状態を確認するだけなので、変更等はできない。
「Optimal」はこのツールが推奨する最高スピードの出る設定に自動で変えてくれるモード
ただしあくまでツール製作者の推奨なので、全てのパソコンや回線で速くなる訳ではなく、逆に返って遅くなる場合もある。
「Custum」は自分でパラメータや数値をひとつひとつ変更するモードだ。
基本的にはこれに変えて数値をいじる事になる。



この画面あるいは他のタブ内の設定値を何か変更したら、最後に「Apply change」をクリックして変更を反映させる。
この時OS再起動を求められるが、再起動しなくても多くの変更は即時反映される。




2.拡張設定(Advance Settings)

Tcpo2

ここは通信のスピードというより効率に関するパラメータ群で、いじっても速度が大幅に上がったり下がったりはしない。

・Internet Explorer Optimaization
これはブラウザに「Internet Explore」つまりIEを使っている場合にのみ効果が出る項目だ。
Connectionとは同時に通信できる数と考えて良い。
銀行の窓口の数みたいなもので、多ければそれだけ同時に多数の客に対応できるが、その後ろで作業する人はパソコンの場合は変わらないので、客を待たせる時間は後ろの人の処理能力を超えた場合、返って長くなってしまう。
また窓口が多くてもお店の出入り口や待合室が狭ければ、混雑してしまう。
お店の出入り口や待合室は通信回線の太さや速さに相当する。
基本的にデフォルト値で良い。
回線の太さや速度に自信のある人は、倍に増やすとちょっとホームページが全て表示されるまでの時間が速くなる。
ただし、あくまで「IE」の設定なので、Chromeなど別のブラウザを使ってる場合はここの設定はまったく効果ない。
ChromeやFireFoxなど他のブラウザの場合は、そのブラウザにこれと同じような設定値が別にあるので、どうしても変えたい場合はそちらを変えること。

・QoS
重要な通信が他の通信によって妨げられないように、OSが回線の使用率を制限する機能。
しかしこれは主にWindowsアップデートの更新確認等、どーでもいい・・・とは言わないが頻繁に行われるものではないものに使われるので、そんなもののためにせっかくの回線を100パーセント使えないのももったいない。
したがって「0」すなわちそれらに確保しておく割合を無くして、事実上無効化する。

・SynAttackProtect
よく2chなんかが韓国からのF5(情報更新要求)攻撃、つまりDoS攻撃により落ちたりするが、これを防止する機能。
個人レベルのパソコンではONでもOFFでもどっちでも良いw

・TCP Ack関連パラメータ
Gaming Tweakという分類がされている事でも分かるように、ここの値はネットゲームなどをする場合に効果が出るもの。
Ackとは通信の正確さを保つための機能で、どんだけエラーが続いたら通信をやり直すか?みたいなものだと思ってもらえば良い。
筆者の画面では全て1になっているが、ネットゲームでは常に最新の情報が正確に届かないとラグったりバグったりする。
そのためちょっとでもエラーになったら即刻最新の情報を送り直せ!という設定にしてある。
これがネットゲーマーの間では常識の設定。
逆にネットゲームしない場合は、この設定だと通信のやり直しが頻発して返ってスピードが遅くなるでの注意。

・Network Memory Allocation
ここの設定は「Optimal」だとデフォルトから変えられてしまう罠設定。
パソコンに搭載しているメモリを何に優先させて使わせるかの設定だ。
個人のPCのデフォルト値は「アプリケーション」優先になってるし、それが一番パソコン全体のスピードが速くなる。
逆にサーバーなど業務用のコンピュータの場合は「アプリケーション」以外の処理優先になっている。
サーバーなどはメモリを個人のパソコンの何倍も積んでおり、またアプリケーションの動作スピードよりそれ以外の通信などの処理のスピードを同程度か優先させないと、システム全体の処理が遅くなってしまうためだ。

・その他の項目
基本的にデフォルトあるいはOptimalにした時の値で良い。
ただし先にも述べたように「Gamming Tweak」で囲まれてる項目はネットゲーム時に速くなる、ラグが軽減される場合がある設定なので、ネットゲームをやらない人はデフォルトにしておいた方が良い。




3.これ以外のタブの項目
いじる必要なし。
通信の状態を調べる機能が2項目と通信に関係あるレジストリのみを抜き出して、直接変更できる機能が1項目だが、どれも使わない。
おまけ機能だと思ってくれてよい。




このツールとインターネットで「MTU」や「通信速度」などの単語で検索すると出てくるページに書いてある通信が速くなるパラメータの情報を合わせて使う。
特に「MTU」は契約している回線(プロバイダーではなく、回線業者)によって最適値が異なるので、かならず調べて欲しい。

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