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リアル社会に学ばないネトゲの企画・運営

リアルの世界の商品というのは、必ずいつかは「壊れ」ます。
だからこそ、リアル社会の製造企業というのは10年・20年あるいはそれ以上に商売が続けられるのです。

半永久的に切れない電池や電球というのは、数十年以上前から既に作れると言われてます。
しかしどこの電気メーカーも作らないのは、それを作ってしまうと電池や電球が売れなくなり、商売が成り立たなくなるからです。

倒産しにくい業種として、「衣・食・住」に関連する産業なんかがよく上げられます。
これらは「生活必需」であると同時に、「住」を除いて製品の耐用年数が非常に短いからです。
食というのは食ってしまえばそれで終わりだし、服も何十年も毎日着ていて破れたり解れたりしないものなんてありません。

さて、このようにリアルの人間社会の産業が生み出す「製品」は、必ずいつかは壊れるからこそ商売が成り立つという基本原則があるのがお分かり頂けたと思います。

ではネットゲームの世界はどうでしょう?w
レアな装備やアイテムやペット等は、一度手に入れてしまえば一生使えますw
ネットゲームは仮想空間ではありますが、商売しているのは現実世界です。
永遠に壊れない商品なんか売ったら、商売が続かないのは当たり前なのですw

コンピュータのデータというのは、半永久的に壊れません。
データを売るような商売なんだから、どうしようもないじゃんと言う頭の悪い企画や運営が多いのでしょう。

かつてMMOの最高傑作とうたわれた「ウルティマ・オンライン」というネットゲーム。
このゲームには、全ての装備に「耐久度」があり、高性能なものを手に入れても一生使い続けるのは不可能でした。
一応、「修理」というスキルで寿命を延ばす事はできましたが、マスタースミスという最高の鍛冶スキルレベルのある人が修理しても、最大耐久度は修理回数に応じて、徐々に減ります。
よって、どんなにがんばっても今の課金ガチャゲーのように、一生使えるなんて事は無かったわけです。
装備はもちろん、あらゆるアイテムが「消耗品」だったわけです。

それゆえに、「生産職」というのが生きたのです。
あのゲームは月額課金制でしたが、仮に基本無料のアイテム課金だったとしても、商売は成り立ったでしょう。
なぜなら全てのアイテムに「耐久度」があって、いくら現金で買ったレア装備でも、一生使い続ける事は不可能なので、また課金して買い続けなければならないからです。

なぜこのような仕様にしないのか?

一生使い続けられないアイテムなんて、売れるわけが無い。
その間違った思い込みが、そうさせているのでしょう。
リアルの世界の商品に、「一生使い続けられる」ものなんて存在しませんが、みなお金を出して買うじゃないですかw
一生使い続けられるレアアイテムを手に入れたら、課金しなくなるのは当たり前。
それでいて、売り上げがのびないー、落ちたー、なんでだろうーって馬鹿ですか?w

売り上げを回復させるのに、より高性能なアイテムを投入する。
そうやってどんどん強さのインフレを起こし、ゲームバランスを崩し、アホらしくなった課金者が辞め、新規も強さの差がありすぎてまともに遊べないので入ってこなくなる。

これがネットゲームの運営という商売が、すぐに終わってしまう原因です。

基本無料だから続かないのではないのです。
企画と運営が、リアルの商売の鉄則を無視したアホだからすぐに集金できなくなって、サービスが終わってしまうのです。

課金でしか手に入らない超性能のレアアイテムを出すのも結構ですが、あくまで「耐久度」を付けて一生使えないようにすべきなのです。
全てのアイテムに「耐久度」など一生使い続けられない仕様が付けば、ユーザー間取引も活発になります。
生産にも意味が出てきます。
課金も長期間し続けてくれるようになります。

当たり前の事が当たり前にできないから、商売が続かないのです。
ネットゲームの企画・運営企業は、この商売の基本原理にはやく気づくべきでしょう。

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