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SUPER野球道2HD 1995年度版

SUPER野球道2

SUPER野球道2は、PC98のHDDにインストールするDOSベースの野球シミュレーションである。
PC88のFDベースの「野球道2」の続編であり、前作より選手数やパラメータの種類が増えて、より細かく複雑になった。
PC88の時よりも高速になったPC98のCPUの処理速度、増えたメモリ容量と「HDD」という新しい高速・大容量メディアの登場によるものだと思われる。
ちなみに私が初めてPC98で外付けHDDを買った時、300MBで3万円であったw

しかし前作に比べてデータが細かくなった分、リアルさが増したかというとそんな事もない。

むしろPC88の時より増えた解像度により、多くの情報が画面に出せるはずなのに、それが出ないなど退化・悪化してしまった面の方が多い。
狭い画面で必死に、より「多く」の「必要」な情報を表示しようとしてたPC88版の製作コンセプトは、どこに行ってしまったのやら。

例えば、PC88版では試合中に打者のその試合でのそれまでの打席の成績、1打席目は三振だったとか、2打席目は二塁打だったとか、そういうのが見れて、代打を送るかどうかの判断材料にもなったが、PC98版はそれが見れない。

また同様に、PC88版はメイン画面で1軍はもちろん試合してないはずの2軍選手まで、まとめて今シーズンの成績が細かく見れたが、PC98版は、野手・投手ランキングに入っていない選手は見る術が無い。
代打や中継ぎ・抑えなどで規定打席・投球回数に達してない選手の成績は、1軍に居ても見れないのだ。
これでどうやって育成方針を決めたり、2軍選手との入れ替えを考えたりすれば良いのだろうか?w

チーム全体の成績は、PC88版の時より細かく見れるようにはなった。
しかし例えば、失策がやたら多いのが弱い原因の一端だと分かっても、じゃあ誰のエラーが多いのがが分からない。
これでどうやって、チームの建て直しの方針を立てれば良いのか?w

さらに新しいデバイスである「マウス」に対応した事により、操作性が落ちた。
PCゲームというのは、マウスのみより、マウスとキーボード、あるいはキーボードだけの操作の方が、簡単で早い事が多い。
なのにこのPC98版野球道2は、マウスのみでしか操作ができない。
しかもこの当時のマウスには、まだ「ホイールボタン」なんてものは無いので、画面のスクロールは全てスクロールボタンをクリックしなければ出来ない。
非常に不便で不親切である。

PC88版の野球道2にも欠点はあった。
2年目からはほぼ無敵チームになってしまい、ペナントレースがただの消化試合と化すというものだ。
そのためPC98版野球道2は、PC88版に比べてキャンプ前の選手の加齢(?)による能力低下が大きくなり、簡単に超人選手が出来ないようになった。

コンセプトとしては間違っていないが、限度というものがある。
せっかく育てた能力が半分以下に落ちる事も、珍しくないのだ。
その割に、前作より選手の能力やコーチの指導力の向上速度は遅い。
つまり年を重ねるごとに選手は無敵超人どころか、無能になっていってしまうのだ。
前作と真逆の現象が起きるのだw
30歳を超えた選手であればまだ分かるが、去年入団したばかりの高卒ルーキーとか、まだ肉体が衰える年齢ではない20代前半の選手達まで、大幅に落ちるのはどうかと思う。

また前作にあった「監督浪人モード」は無い。
その代わり、最下位でも解雇はされなくなったが。
シーズン終了時に、辞任するか継続するかの選択を求められるだけで、ここで辞任をするとゲームオーバーという、味気ないものになった。

結論を言うと、PC88版の野球道2の方がゲームとしての完成度は格段に高く、お勧めであるという話である。

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