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J-POPは転調が多い

最近、PCの電源が寿命を迎えてしまって、グラボを動作させるだけのパワーが供給できる電源ユニットの持ち合わせがなかったため、オンボード(というかCPU内臓?)のグラフィックチップを使わざる終えず、WoWSなどの3Dゲームが出来なくなってしまった。
そのせいで、もっぱらネットサーフィンをする毎日なのだが、そこでよく見る海外の反応系まとめサイトで、「J-POPは転調が多い」という話題を見付けた。

もともとJ-POPと言われる現代の日本の歌謡曲は、欧米などの影響を受けてきたもので、その欧米人からそう思われるとは思わなかったので、ちょっとビックリした。

「転調」とは何かというのを簡単に説明すると、曲の途中で調が変わることだ。
調というのはト長調とかイ短調とかいう、まぁ音階の事だ。
一般的に音階と言えば「ドレミファソラシド」だが、これは日本語ではハ長調という。
ギターなどをやってる人は知っていると思うが、西洋では「ドレミファソラシド」の音にそれぞれ「ABCD・・・」とアルファベットの記号が付いている。
日本語で「ド」の音は「C」にあたる。
ここでなんで最も基本的にポピュラーな音階の始まりの音である「ド」が「A」ではないのかというと、西洋音楽における始まりの音は「ラ」だからだ。
日本も西洋音楽を取り入れる時にこれにならって「ABCD・・・」と同じように音に「イロハニホヘト」と記号を付けたのだが、同じように「ラ」の音を「イ」とした。
そのため「ドレミファソラシド」の音階は「ハ長調」となった。
もうひとつ、長調と短調の違いだが、長調というのは明るい感じのする音階で、短調というのは悲しい、暗い感じのする音階だと思って貰えばいい。

さて「転調」だが、西洋のクラッシック音楽や日本の古い歌謡曲や演歌などは、基本的に曲の最初から最後まで「ドレミファソラシド」のハ長調で始まったとしたら、最後までハ長調だ。
調が変わってないかどうかは、ピアノをやってる人だと左手の和音の伴奏、ギターをやってる人もコードというものが同じ音階に属するものである事から分かると思う。
具体的に言うと、例えばある曲にピアノで伴奏する時に、「ドミソ」「ドファラ」「シレソ」の3つの和音で全てメロディーと不協和音になることなく演奏できるもの、これは「ハ長調」のみで構成された曲である。
同じように伴奏が「ラドミ」「ラレファ」「ソ♯シミ」の3つの和音でできる場合は、その曲は「イ短調」で構成された曲である。

ギターをやってる人だと、同じ調でももっと多くの和音が存在すると思うだろうが、基本系はこの3つである。

曲というのは天才的な人は頭にメロディーがすぐに思い浮かぶのだが、たいていの人はこの和音、最近だとかっこよく西洋風に「コード」と言ったりするが、これの組み合わせをまず考えて、それに合う形でメロディーを構成するのが一般的だ。

演歌や日本の古い歌謡曲や童謡っぽい曲を作りたいと思ったら、最初から最後までずーっと同じ「調」の和音で伴奏できる曲を作れば良い。
もっとも基本的なのは1小節目が「ドミソ」2小節目が「ドファラ」3小節目が「シレソ」4小節目が「ドミソ」のコード進行。
作曲の授業が学校であった人は、たぶん最初はこれで曲を作らされたと思う。

なお、「転調」というのは現代になってから生まれた新しい技法ではない。
クラッシック音楽でもあった技術である。
ただしクラッシック音楽に代表される古い音楽での「転調」は曲の途中に1回か2回程度と頻度が低く、しかも1小節内で「調」が変わる事はまずない。
対して現代の日本の音楽では1小節内に複数の異なる「調」が存在する事も当たり前になっている。
現代音楽の父とも言われる「ビートルズ」でさえ、「転調」を多用してはいるが、1小節という楽曲の最小単位での「転調」はほぼ行っていない。
それを元にして発展した西洋の現代音楽も、おそらくそうなのかもしれない。
ピアノなりギターなり、何か楽器を持ってる人はバブル以降の日本の歌謡曲、これはアニソンでもゲームミュージックでもいい、なんでもいいから歌いながら伴奏してみると良い。
1小節内で異なる「調」のコードが多用されているのが分かると思う。

これがどうやら外国人には「cool」らしい。
「転調」を多用するという現代風の音楽の基礎を発明したのは、間違いなく「ビートルズ」だと思うが、それを更に発展させたのがどうやら日本らしい。
他の様々な文化や技術と同様に、日本は外国から取り入れたものを更に高度に昇華させるという能力を、こんなところでも発揮していたらしいというお話。

なお作曲家によっては、このコード進行が毎回ほぼ同じだったりするので、例えば「小室哲哉」風の曲が作りたい場合、彼の代表作のどれかのコード進行を取り出して、それに合わせてテキトーにメロディーを付ければそれっぽくなるw
あとはリズムとか使用してる楽器とか合わせれば、「小室」が作ったと言われても誰も疑わないようなものが出来上がりますw
それで「小室」っぽくない曲が作れる人は才能がありますw

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