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日本文化の「和」の正体

日本は「和」の国と言われます。

海外の評判でよく聞くのが「日本人は親切で礼儀正しい」という、好意的な意見。
実はこれこそが「和」の真髄であり、正体なのです。

日本人というのは、恐らく世界でもっとも「他人に嫌われる事を恐れる民族」なのです。
これは科学的にも、日本人に多い「不安遺伝子」の存在でも証明されています。

「不安遺伝子」というのは、その名の通り「不安」を感じやすい体質になる遺伝子です。
「不安」の要素はいろいろあります。
将来への不安、金銭的な不安、人間関係での不安、そして世界共通で人類がもっとも感じる「死」への不安です。
「不安」を解消するために、人は自らを鍛えて強くなったり、頭脳を駆使して不安の元を排除又は回避できるように工夫したりしますが、世界中どのこ人間でも行っている「不安」に対する防御が、「集団」になる事です。

草食動物と同じく、人間というのは「群れ」で暮らします。
家族、学校、会社、村、町、国、民族、趣味の仲間、スポーツのチーム等々、人間が作る集団の形態は様々で、どんな集団にも属していない人間など、世界中どこを探しても居ないと言って良いでしょう。

そして「不安」体質である日本人は、特にこの「集団」に対して異常な執着心を見せます。
日本人は個人では大したことないが、集団になると世界のどの民族も適わないような力を発揮すると言われるのはこの為です。

自分が集団に属するため、あるいは属した集団が無くならないため、集団から弾かれないために、考えた結果が「和」なのです。
日本人の文化はもちろん、習慣や思考の全ては「和を持って尊しとなす」に基づきます。

日本人が海外の観光客に対して、異常なまでに「やさしい」のは日本人として嫌われたくないからなんです。
日本人観光客のマナーが世界で絶賛されるのも、日本人として嫌われたくないからです。

俺一人ぐらい嫌われても構わないと、開き直れないのです。
俺一人が嫌われるということは、すなわち自分が属する集団も嫌われる事になり、ひいては自分が属する集団から孤立してしまう事に非常に恐怖を覚えるからです。
「村八分」というのが、それをよく表していますよね。

「いじめ」は何も日本にしか存在しない現象ではなく、世界中どこにでもあります。
「差別」もいじめの一種ですし、自然界の人間以外の動物にも存在します。
しかし「いじめ」によって「自殺」までしてしまう民族は日本人だけでしょう。
それによって、あたかも日本は世界でも特に「いじめ」が酷いと思われがちですが、そんなことは実はないんですよ。
「いじめ」を無くせないのは、自分以外の誰か一人を「いじめ」る事によって、自分が嫌われる、集団から孤立し弾かれるという恐怖をやわらげる、回避する術として使われるからです。

「建前」と「本音」を使い分けるのが上手いのも、人間関係を円滑にする術ですが、その本質は嫌われないためです。

こういった「遺伝子」レベルでの日本人の体質に基づく、当然の結果の歴史である日本文化が、外国人には理解する事はもちろん真似することすら困難なため、「クール」などと言われるんだと思います。

日本人が勤勉で凝り性なのも、嫌われないための術なのです。
世界一になりたいとか、世界に認められたいんじゃなくて、世界から嫌われたくない、転じて世界に好かれたいからメード・イン・ジャパンは高品質の代名詞になったのです。
海外の人も、もちろん孤立するのが好きな人は居ないと思いますが、買ってくれる人が居ればいいじゃん、こんぐらいの評価が得られればいいじゃんという心理があるので、給与以上の働きはしないし、一定水準以上の製品やサービスを提供しようとしないのです。
日本人はたとえ支持してくれる人が居ても、何かの拍子に今まで好きでいてくれた人が嫌いになってしまうかもしれないという恐怖に常に怯え続けるのです。
だからより多くの人に好きになってもらおう、好きじゃなくてもせめて嫌われないようにしようとする、その結果が礼儀正しく勤勉で、高品質という日本のイメージを作り上げるに至ったというわけです。

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