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メイドインアビス

今期で一番面白いと思う。
某所ではグルグルのリメイクや、天使の3Pの方が評価高かったが、私はメイドインアビスを推す。

グルグルは原作漫画を全て揃え、初代のアニメも見たが、今回のリメイクは本当に詰まらない。
特に演出がクソ。
天使の3Pは、「ごちうさ」だの「金もざ」だのと同じく、「かわいい幼女を沢山出しておけば人気出る」と思ってる中身の薄いもの。
まぁ異論・反論はあろうが、私にはそういう風にしか見えなかった。

さて、「メイドインアビス」だが、絵は原作に忠実で一見するとロリ・ショタのエロ同人誌かと思うような絵柄と場面が多いが、ストーリーや舞台設定が非常に良い。
しかもこの「かわいらしい」ロリ・ショタ・ケモ耳達が、精神的にも肉体的にも酷い目に会う心が抉られる作品でもあるw

私は基本的に「変態」ではあるが、エロ同人誌でも「レイプ」とか「リョナ」とかって言われる可愛そうだったり、痛かったりする系は大嫌いだ。
でも「メイドインアビス」は、それ系であるが「無意味」な残酷さが無く、それゆえに高く評価せざるをえない。

原作漫画はちょこっとしか読んで居ないので、アニメやwiki等で見た情報しか知らないが、たぶん物語の核心である主人公「リコ」の母親は、もはや「人」ではなくなっている気がする。
身分証以外に様々な役割のある自分の「白笛」や、メインウェポンを手放し、それでいて「死んではいない」と様々な場面で示されている。
しかし人間が社会で生きるのに必要な「身分」=「白笛」と、身を守る手段=メインウェポンを放棄してなお生きているのであるとすれば、それらを既に必要としない、「人」ではない何かとして生き続けていると考えるのが一番理屈に合うだろう。
実際、アビスは人を人ならざるものに変えてしまう場所である事は、何度も示されているわけで。
主人公のリコも、「人」として死んだのにアビスの遺物により「動き出した」と述べられている。
「生き返った」じゃなくて「動き出した」という点がポイントで、人のように見えるが人ではない可能性が示唆されている。
アビスにより新たな命を授けられたゆえに、アビスの力で再び動き出したものはアビスへ向かおうとする。
アビスでしか生きられないのだ。

これは現実世界の我々人間も実は同じだ。
人は「地球」でしか生きられないからだ。
「地球」によって命を与えられたが故に、「地球」上でしか生きられない、「地球」から離れられないのだ。
しかも人間なんて地球のさらに限られた環境でしか生きられない。
「地球」の大部分は「海」であるが、「海中」では人間は生きられない。
ゆえにアビスに囚われ、アビスの中でしか生きていけない生命を憐れと思うのは間違いだ。

アビスは言うなれば現実世界の人間社会の縮図でもある。
きれいごとばかりじゃない。
むしろ汚い・厳しい・辛い事の方が多い。
それでもなお、この「地球」にしがみつかなければ生きていない。

作者にそんな意図は無いかもしれないが、そういう風にこの作品を見ているから、私は惹きこまれたのかもしれない。

そんな読書感想文を書いてみましたw

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