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懐メロ番組を見て思った事 社会で生き残れる人の共通点

懐メロというと、終戦直後の白黒テレビの時代の歌のように思われるでしょうか。
確かに私が子供頃の懐メロ番組と言えば、そんなもんばっかでした。
しかし今の懐メロ番組って、私が生まれた頃ぐらいの、昭和の後期の歌も懐メロになってしまうんですね。

さて、そういった番組を見ていると思う事があります。
それは、懐メロ番組に登場するような歌手なのに、今でも人気があり、新曲が売れる事がある人が居るという事です。

例えば、サザンオールスターズや中島みゆき、松任谷由美などは、私が幼少の頃に既にテレビで歌っていた歌手です。
これらの方々は、今でもヒット曲を出す事があります。
なぜこれほど長く「歌手」として生き残れているのか?

この方々に共通するのは、「自分で作詞・作曲ができる」という事です。
つまり「シンガソングライター」(今はあまりそういう風には言わないですがw)なんですよ。
他人の作った曲を、ただかっこいいだけ、かわいいだけで歌ってたようなのは、一時売れても、長続きしないんですよ。
もちろん歌が本当に上手ければ、自らは作詞や作曲ができなくても生き残れる場合もあります。
演歌歌手とかそうですね。
ちょっとカラオケが上手い素人に負けるような、その程度の歌唱力しかない奴とは違って、本物だからですね。

この「自らがモノを作れる」人や会社が生き残るのは、歌謡界に限った話ではありません。
他人や他社の作ったものに、自社のシールを貼って売ってるだけとか、右から左に流して中間搾取してるだけの人や会社ってのは、生き残れないって事です。

人件費が高くなったからと、自らの会社でモノやサービスを作るのを止め、他社や他人にの作ったモノを売る姿勢に転じた会社、特にバブルが弾けて以降の日本には多く見られます。
ゲームソフト業界で、一人勝ちしていると言われる任天堂は、どこぞの老舗のように他社や他人の作ったゲームを自社ブランドで売るという事をせずに、自社でゲームを作り続けているからです。
だからこそ、老舗でありながら今でも勢いがあるのです。

ゲームだけじゃなくIT業界全般に言える事です。
かつて世界的なIT企業だった富士通やNECが、昔ほどではなくなったのも、高くなりすぎた自社の優秀な「モノを作れる」社員を冷遇し、自社で「モノ」を作るのを止めてしまったからです。
この辺、スクエニなんかと同じですねw

日本の代表的産業である自動車業界で、トヨタがなおも世界企業であり続けられるのは、「自社」で車を作り続けているからです。
まぁ自動車産業は、IT企業みたいに他社が作った自動車を自社ブランドで売るみたいな、アホな事をしている企業は無いですがね。
たぶん安全性だとか、あるいは開発コストが膨大にかかるので、新興の小さな会社がすごい自動車作るとか出来ないんでしょう。

かつて威勢を誇ったレコード会社や出版社などが、苦労しているのは、何もネットの普及によって製品が売れなくなったからだけではありません。
そもそもこういう企業は、てめーんとこの社員が作詞・作曲してるわけでも、小説や漫画を描いてるわけじゃありません。
他人の作ったものを売りさばいて、製作者本人より良い報酬を得ていたクズの集まりだったからです。
別にレコード会社や出版社が不要だとは言いません。
お前らは他人の作ったものを利用して甘い汁を吸う、寄生虫に等しい存在であるというのを自覚して、えらそうにしたり、十分な報酬を払わないなどの、横暴な営業を止めろと言っているのです。

有名な話ですが、人気漫画や小説が原作の映画などは、たとえそれが大ヒットしても、儲かるのは映画会社だけで、原作者には当初の契約通りの金額しか払われません。
もちろん、そういう契約書にサインしてしまったわけですから、別に違法な事をしてるわけじゃないですよ?

そういう事をしているから、どんどん衰退していくんですよ。
アニメだって実際に絵を描けるアニメーターより、絵なんてまったく描けない単なる版権元や配給会社やテレビ局の人間の方が、給料は良いわけですよ。
おかしいと思いませんかね?

言い方は悪いですが、寄生虫の方が超え太っているし、そういう事ができるのが、優秀な会社・経営者だというんですよ、今の日本は。
そういう奴らは、たとえ今は良くても長くは生き残れません。

江戸時代の身分制度である士農工商で言えば、商が一番上に居るのが今の日本です。
これは健全ではないのです。
農なり工なり、実際にその手でモノを作れる、生産できる人が一番上に居るのが人類社会の正しい姿なのです。

自分はその製品の仕組みはおろか、図面すら引けない社長の方が、現場で油まみれになりながら高品質な製品を作ってる人よりえらいなんて、おかしいわけです。

ぶtっちゃけ、社長なんて誰でも良いのです。
編集なんて誰でも良いのです。
マネージャーだの事務所だのレコード会社なんて、どこだっていいのです。
でもこういう輩が、自分より下だと思っている現場の工員やゲーム開発者や漫画家や小説家というのは、誰でも良いわけではないのです。
その人にしか、その人たちにしか作れないのですよ。
どっちが上か、明白でしょ。

社長というのは、責任が下っ端の平社員より重大だから給与が高いというのが、一般的な認識です。
しかし、会社がピンチになれば、真っ先にクビにされるのは平社員ですw
社長がてめーの財産を全てなげうって、自分や自分の家族が食えなくなってでも、他の社員全員の報酬を払って守るならば、そりゃ平社員の10倍も100倍も給与もらってても文句を言う人は居ないし、責任が重大だから報酬が高いと言っても納得するでしょうがね。

かつてのアイドル歌手が、歌を歌わなくなり、役者やタレントなど別の方向性に転じるのも、散々自分のおかげで儲けたくせに、年を取ってかつてのカッコよさやかわいさが無くなると、テレビ局もレコード会社も簡単に捨てるからです。
だから年を取ってもできる、役者だのタレントだのに転じるのです。
そうしないと生き残れないからです。
でも事務所の人やテレビ局やレコード会社の人は、一生同じ仕事ができるわけですよ。
だって、ただ他人に寄生しているだけですから。
次の宿主を見つければ良いだけですから。

しかし「お前の代わりはいくらでも居る」などと豪語しても通用したのは、バブルが弾ける前までなんですよね。
「お前の代わり」なんてのは、実際には居なかったわけです。
でも未だにそれを認めず、寄生虫である自分こそが一番偉いんだ、すごいんだと思い込んでいる。
だからどんどん衰退していく。

別にそういう人や企業が不要だとは言ってません。
本当に不要であれば、そんなものは存在できるはずがないからです。
ただ人類社会における「必要度」みたいなものは、最低ランクだと言っているのです。
先に出した江戸時代の身分制度で言えば、農・工・商=士が正しいのですよ。

政治もそうです。
自らが政策や法案を作れる議員や政党が一番偉いし、生き残れるのです。
他人の揚げ足を取ったりするだけしか出来ない議院や政党は、生き残れないのですよ。

人の価値というのは、いかに優れたモノを生産できるか、いかに自分にしか作れないモノを作れるかなのです。
それは形あるモノだけとは限りません。
イチローはイチローにしかできないバッティングや守備の上手さを持っているから、40超えても現役で居られたのです。
役者や声優でも、大御所と呼ばれ、現在も第一線で活躍している、民間企業ならとっくに定年退職されている年齢の方は沢山居ますが、それはその方にしかできない「何か」があるから生き残っているのです。

他人や他人の作った「モノ」に寄生しているだけの人は、よーく覚えておいた方が良いでしょう。
昔は、景気に関係なく生活ができる収入が得られる仕事をしたいなら、「手に職をつけろ」と言われましたが、これは正しい事なのです。
ものすごい勉強をしたり、訓練や練習をしたり、あるいは長い年月かけて経験を積んだりする事が必要な職ほど、生き残れる確率がが上がるという事です。
そういう人たちを、「お前の代わりはいくらでもいるんだから、文句あるなら契約打ち切ってもいいんだよ?www」なんて言ってる奴の方が、世の中にとってはそれほど必要じゃないし、そういう人ほど代わりはいくらでも居るのですよ。

自分が、自分の会社が生き残りたいのであれば、この人類社会の真理を理解すべきです。

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