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なぜ日本語は擬音語が豊富なのか?

日本人は人が話す言葉以外の音も、すべて言語脳で処理するため、擬音語が豊富だと思われる。
また、1万年もの長きにわたって縄文という石器時代が続いたり、すぐそばに中国という大帝国が常に存在していたのに、海を挟んでいるので侵略を受けなかったという、いわゆる「平和」な環境も影響していると思う。
なぜなら、絵画や音楽や文学など、人間が生きるうえで必ずしも必須ではないものが発展するには、「平和」でなければならないからだ。
常に餌を探し、敵に怯えながら生きているような状態では、文化は生まれない。
それを考えたりやる「暇」が無いから。

もうひとつある。
洋画とか西洋のドラマとか見てると分かると思うが、「まるで~のように」みたいな「例え」が頻繁に出てくる。
つまり西洋は日本と違って、何かの様子をあらわすのに専用の言葉を作らずに、似たようなよくあるシチュエーションに例える事で、より詳細に伝えるという、まったく別の方法を採っているにすぎないのだ。

「もうお腹ペコペコだよー」と日本人が言うのに対して、西洋人は「まるで背中とお腹の皮膚が、くっつくぐらい空腹だよ」と言うみたいな感じだろうか。

日本のこれら擬音語は、「漫画」によって西洋にも広く知られるようになった。
なぜなら、「漫画」というのは「文学」と違って「絵」と「文字」の両方を紙の上に描くために、入れられる文字数に制限があり、「まるで~のように」なんて長ったらしい台詞は、そうそう吐けないし、読みにくくなる。
だから短い単語や音の繰り返しで、より情景を詳細に表せる日本の豊富な擬音語文化がマッチして、外国人を魅了したのだろう。

擬音語を豊富に持つ日本語は、漫画という文字を描けるスペースが限られた媒体であっても、文学や詩と同等に豊かな世界観を描けるため、西洋の「漫画は子供が読む簡易文学」という地位にならずに済んだとも言える。

外国人であっても、日本で生まれ育てば自然の音を言語脳で処理するようになるらしい。
つまり「日本」という「環境」がそうさせているのであって、別に日本人が豊かな擬音語を作り出せる感受性に優れた民族というわけではない。

擬音語の多さが「クールwww」とか外国人に言われてホルホルしてる海外の反応系の記事とかあるが、そうじゃなくて日本という環境にあった方法で表現を磨いた結果であって、西洋人のようにしょっちゅう会話に「まるで~のように」とか例えを入れない代わりの方法、やり方が違うだけに過ぎないのであるという考察。

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