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かつてのMMOにあって、今のMMOに無いもの

それは手に汗握る「戦闘」でしょう。
対人にしろ対Mob戦にしろ、今のMMOは廃課金して圧倒的な戦力で、ポチッとワンクリックするだけか、無課金ではどんなにがんばっても倒せないバランスの敵に萎えて辞めていくか。
PTプレイだってそうです。
今のMMOで本当の意味での野良PTでダンジョン巡りできるものなんて、ありません。

人間というのは、多かれ少なかれ「自己顕示欲」というのを持っているものです。
MMOでは、他者を圧倒する強さ、サーバで1位2位を争う強者などと言われるのが、それをもっとも満たしてくれます。
まぁ実際は本人が、「おれすげー」って思って浸ってるだけで、特に今の課金額で強さが決まるようなMMOは、そういう人が居ても周りは「あいついくら課金したんだよwww」って笑うか引くかだけですけどねw
FPSなんかは、プレイヤースキルが強さを決めるので、多少は周りから本当の意味での尊敬やら感心やらを得られるでしょうがね。

昔のMMOは月額課金が主流なので、プレイヤー間の数値的な強さの差というのは、レベルが同じぐらいであれば、ほぼありませんでした。
だからこそ、本当の意味での野良PTが成立したのです。
よほど下手糞や非常識でなければ、蹴られる(PTから追い出される事)も無かったし、立ち回りが上手ければ、お誘いが掛かる事もあったのです。
どんな困難な状況でも、絶対に後衛攻撃職へタゲを飛ばさない盾職や、絶対に死人を出さない回復職、そしてヘイト管理がきちんとできて、盾や回復に余計な負担や手間を掛けさせない攻撃職。
そういう「プレイヤースキル」のある本当の意味での上手い人が居たし、それに憧れて目指したものです。
今はそういうのはありませんよね?
だって課金額が全てですからw

ネットゲームの運営はボランティアではないので、いかに客に金を払ってもらうか、悪い言い方をすればいかに客から金を搾り取るかを考えるのは悪いことではありません。
課金者が無課金より多少強くなれても、それは商売ですし仕方の無い事です。
しかしながら、課金者と無課金者の差が圧倒的では意味が無いのです。

何のために基本無料にしているのか、もう一度よく考えてください。
人を集めるためじゃないんですか?
ではなぜ無料にしてまで人を集めるんですか?
人の居ないMMOなんて、PTも組めないし会話もできないし取引もできないしで、詰まらないからですよね?

運営が商売できるほどの課金者が十分な人数居て、無課金なんて居なくてもやっていけるってんなら話はわかりますよ?
でもそうじゃないですよね?
昔のMMOってもっとPT募集の「叫び」があったもんです。
そりゃレベル制MMOは、年月が経てば一定以上のレベル未満はPT組めないって問題は月額課金制の時代からありましたけどね。
少なくとも、人気ダンジョンは野良でも募集かければすぐ埋まるぐらい盛況だったもんです。

今はそれがない。
みな無言でソロプレイか、ごく少数の廃課金なのか廃人なのかがギルドチャットやPTチャットで会話して、回数制限のあるダンジョンを日課としてPTで散歩してるだけ。
これじゃあ何のために不特定多数と一緒に遊べる事がウリのネットゲームなのか、分かりませんw

課金アイテムというのは、圧倒的な強さが得られるものじゃないと売れないという考えを、いい加減改めるべきです。
もともと課金アイテムというのは、時間はあるが金はない層と、金はあるが時間が無い層のバランスを取るために、金がある人に時間を買ってもらう仕組みだったはずです。
それで儲けが出ない、売り上げが上がらないのは、そもそもゲーム自体は金払ってまでやるようなもんじゃないと思われたからです。
今の時代、PCでやるMMOなんて人数は昔ほど集まりません。
一部家庭用ゲーム機がPC並みの性能を備えるようになってきたので、それらのプラットフォームも利用すれば、何とか昔と同等の人数は集められるかもしれませんが、それでも月額課金だと、よほどの人気作や大作でないと難しいでしょう。
だかといって、チート級の性能はあるが、何十万も何百万も課金しないと手に入らない、揃わないようなアイテムを出して商売すべきじゃないのです。
それをやるからただでさえ、同レベル帯でないと一緒に遊べないという制約のあるレベル制MMOにおいて、ある程度課金している人同士でないと一緒に遊べないという、新たな制限を設けてしまう事になるのです。

だから廃れるのが早いのです。
だって誰かと一緒に遊べるのが、ネットゲームの醍醐味なのに、レベルや課金額の制限で、一緒に遊べる誰かの絶対数がめちゃくちゃ少なくなるからです。

課金しないと手に入らないようなアイテムというのは、それによって圧倒的な強さの差が出る「永遠」に使えるものではなく、少しだけ無課金より強くなれる「消耗品」であるべきなのです。
例えば経験値アップとかドロップ率アップとか、あるいは装備品なら全て「耐久度」を設けて「永遠」に使えないようにするとか。
そして、それらの値段を数百円程度まで下げて、「何度も」買って貰えるようにすれば良いのです。
単に見た目が変わるだけの「アバター」であれば、「永久」仕様でも良いですがね。
ただそういうのも、あまりにも種類を増やすと、今度はクライアントの動作が重くなるという弊害が出るのも忘れないようにw
文字数を削ったり、色違いの敵グラフィックを使わなければならないほど、容量制限のきつかった昔と違い、今はほぼ無限と言ってもよいぐらい、クライアント側のHDDの容量があります。
しかしグラフィックデータが増えれば、それに比例して処理が重くなる事を知らない企画や運営が多すぎます。

下らないブラウザやスマホで紙芝居ゲームばっか作ってるから、レベルが下がるのもしょうがないのかも知れないですがね。
ちなみにスマホやブラウザゲームを作るなとは言いません。
ただそれらの媒体には、既存のMMOやFPSのような広大な画面や、処理スピードが要求されるようなものは向きません。
であれば、画面の広さも処理スピードもそれほど必要としない、「カードゲーム」系にすればよい。
「カードゲーム」というのは、課金ガチャまわしてレアカード集めて、オマケでゲームが付いてくる紙芝居ゲームの事じゃありません。
相手の手を予想して、自分の手を考える、戦略を組み立てるような、本格的なカード対戦ゲームみたいなものの事です。
別にカードじゃなくても、それが将棋のような駒を盤上で動かすようなもんでもいいですよ。
とにかく「ゲーム」と呼べるようなもんを作れよと。

私は昔のように、住む場所も年齢も性別も分からない同士で、会話しながら、一緒に遊べる、そういう本当のネットゲームの復興を願っているのです。
それが月額課金じゃないと実現できないというのであれば仕方ないですが、基本無料のアイテム課金制でも、できない事は無いと思っているのです。

ネットゲームは他のコンピュータゲームと違って、開発費という一定額の予算だけで終わるものでは無い事は承知しています。
継続的にアップデートだの不具合修正だので、開発費は掛かりますし、何よりサーバや通信機器の運用費というのが、どんなに安くても月に数十万~数百万円掛かる事も承知しています。
それを賄って更に「利益」を出すのが、どんなに大変なのかも分かります。
ですが、あまりにも「何も考えてなさ杉」と思える部分が多いのです。

本当に継続して10年・20年会社が商売を続けられるようにしたいなら、今のネットゲームの企画・開発・運営のやり方ではダメだって事です。

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