2ntブログ

ゴーン会長はなぜ狂ったのか?

多数の社員をリストラし、それによって経営を建て直した事で、高く評価されたうえに、自身はリストラした社員のうちいくらがはクビにしなくても済んだかもしれないような、高額な報酬を得た。
ここが、そもそもの間違いなのだ。

欧米企業では、会長や社長が数十億の報酬を貰うのは当たり前である。
日本企業は「一億総中流」の価値観が未だに強いのか、はたまた「連帯責任」や「同調圧力」など、よく言えば「平等」主義が強いためか、大企業の会長・社長といえども欧米並みの高額な報酬を貰ってる人は少ない。
だからこそ、ゴーン会長が日産に来て初めて受け取った報酬の、あまりの高額さが、当時ニュースになったのだ。

しかし高額だろうが、それなりだろうが、人の何倍・何十倍も報酬を得ている人は考えて欲しい。
自分は本当に、他の社員より何十倍もの仕事がこなせてるのか?
いくら奇抜なアイディアや、素晴らしい運営方針があっても、それは実行してくれる多くの「社員」が居なければ実現できない。

漫画家や歌手などの個人事業主にしたってそうだ。
売れる漫画を描ける才能や、売れる歌を作れる才能は、確かにすごい。
だがそれらを実際に販売して金に換えるのに、いったいどのぐらいの人間が関わっているのか?
漫画で言えば、「印刷」してくれる人が居なければ、コミックや雑誌として世に出せない。
歌だって、伴奏の演奏をしてくれる演奏家や、スタジオで録音してくれるスタッフや、CDに焼いたり、最近だとネットにデータとしてアップして販売する方が多いかもしれないが、それだってその歌手が自分一人でやってるわけでもないし、できない。

つまり、高額な報酬=人の何十倍も優れた人間で偉い わけでは無いという事だ。

自分で会社を興して成功したり、あるいは既にある会社ですごい結果を出して会社を大きくしたりして社長だの会長だのになって、高額な報酬を得る人と、一生平社員や派遣やバイトで薄給で終わる人ってのは、実際には紙一重の差でしかないのだ。
印税だけでもう遊んで暮らせるほど稼いだ人気漫画家と、漫画家を夢見て何度も出版社に持ち込んだが一度も採用されずに諦めた人との才能の差なんてのは、実際は紙一重しかないのだ。

死ぬほど努力したけど、夢がかなわなかったという思いをした事がない奴に、紙一重なんて軽く言われたくないと思われるだろう。
しかし人間の「能力」の差なんてのは、この広く長い歴史を持つ宇宙からしたら、ほとんど「誤差」にすら満たない差しかない。
そういう意味で言っている。
なぜそんなレベルでの話しになるかというと、そこまで言わないと、こういう付け上がってるアホどもは、自分がどれだけ矮小な存在か分からないからだ。
ゴーンでもトランプでも、ワタミでも。

高額な報酬というのは、人間の価値に対して払われているわけではない。
「責任の重さ」に対して、支払われているんだという事を理解してない。

野生の動物で、人間の祖先となった「サル」をはじめ、「群れ」で暮らす種は多い。
「群れ」で暮らすのは、ソロだと生き抜けない弱い生き物だからであるわけだが。
「群れ」には必ずリーダーが居る。
リーダーは、他のメンバーより優先的に餌の良いとこが食えたり、あるいは量が多く食えたりする特権がある。
これが、人間社会で言えば「給与」の差になるだろうか。

しかしこの「特権」は、いざという時に、自分が先頭に立って、あるいは一人ででも外敵に立ち向かって、群れを守るという非常に重い「責任」を負っているからこそのものである。
人間社会の会社や国など、様々な「群れ」のリーダーは、これをしていない。
なのに餌を多く食えたりする「特権」だけは、当たり前のように要求する。
だから「群れ」から見放されるのだ。

もう一度、サルだった頃の原点に立ち返って、「リーダーとはなんぞや?」というのを考えて欲しい。

ぶっちゃけ何十億もの高額な報酬を得るのに、多くの群れのメンバーを犠牲にするような奴は、リーダー失格なんだよ、野生の世界では。
何がコストカッターだよw

そんな事は不可能だと思うが、誰のクビも切らずに、大赤字だった会社を黒字へ転換させた。
そういう経営者だったら、大いに評価されても良いし、何十億もの報酬貰っても良いと思うよ?

会社が大赤字で苦しくなった時に、社員のクビを切るのではなく、自分の報酬を全て返上し、さらに今まで貰っていた高額な報酬で築いた私財すらも投入し、自分と家族がほとんどホームレス寸前のような生活になってまで、きちんと守るべき社員を守った。
そういう人こそが、本当の「群れ」のリーダーであり、トップに相応しい人間なのだよ。

自分が優秀なのか、リーダーに相応しいのかは自分で決めるんじゃない。
メンバーが決める事なんだよw

いくら「群れ」の中で一番力が強くても、外敵に襲われた時にメンバーに時間稼ぎさせて自分はその隙にスタコラ逃げるなんて奴、リーダーとして「群れ」が認めるわきゃないだろw
「俺がリーダーだ」といくら粋がったところで、確かに1対1なら誰にも負けなくても、群れ全員を相手にして喧嘩して勝てる「ボス」なんて、そんなスーパーマンか超人みたいなのはこの世に、人間は当たり前だが野生の動物の中にも存在しないんだよ。

だから私は独裁国家は、その群れを構成している国民全員の責任だと日頃から思っている。
北朝鮮の人民がかわいそう?
アホか。
北朝鮮の人民は数人しか居ないんですか?
何千・何万もの人民が戦いを挑んできても、一人で瞬殺できるような特殊な超能力でも「将軍様」とやらは持っているんですか?
そうじゃないでしょw
かわいそうでも何でもない。
それこそ人民全員の自己責任ですよ。

難民ってのは、そういう「自己責任」を放棄した「卑怯者」なんですよ。
だから平気で、受け入れて頂いた国に、「待遇が悪い」とか言って逆ギレできるですよw
まぁ自身にまだ「戦う」力が無いような、子供達の場合はまた別の話ですけどね。
なので百歩譲って子供は受け入れてあげるべきとしても、大人は受け入れてやる義務も義理も人道も無いんですよ。

「弱者」には2通り居るんです。
単に楽したい、努力しない、責任を負わない、義務を果たさないクズと、うまれつき目が見えないとか耳が聞こえないとか、そういう自分の責任ではない大きなハンデを背負わされてる人です。
前者は「弱者」でもなんでもないです。
本当の「弱者」とは後者です。
なのに今の人間社会は、前者まで保護しろ、保護しないのは非人道的だ、差別主義者だと叩く。
アホかとw

話が逸れましたが、かつて豊臣秀吉が「茶道」に没頭したのは、そういった「勘違い」を極力抑えるためだったとも言われています。
「茶道」では、関白だろうか農民だろうか、同じ1人の人間であり、茶を出されたら頭を下げなくてはならない。
これによって、「自分は偉くもなんともない、ただの1人の人間なんだ」という意識を常に保ち、横暴な振る舞いをしないよう、自己を戒めていたわけです。
まぁ実際には、千利休を切っちゃったわけで、その思いが本当にあったかは疑わしいですがw

ゴーンも、「茶道」でもやるべきだったでしょうね。
そうすれば、何万人もの社員のクビを切っておいて、てめーだけ何十億もの報酬を、しかも違法行為をしてまで得ようなんて思いに至らなかったかったかも知れない。

コメントの投稿

非公開コメント

カウンタ
プロフィール

ウホッ!いい男

Author:ウホッ!いい男
異世界転生を待ち続ける中高年のおっさん

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR