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AmebaTVの過去アニメ全話無料の選定の仕方

少し前から、ニコニコ動画に限界を感じたので、同じく最新話を一定期間無料で配信する、AmebaTVもお気に入りに入れた。

そしてGW頃から(あるいはそれ以前にも行われてたのかも知れないが)、過去作品を期間限定で全話無料というのをやってる。
それらのうち、まだ見たことがなかったものをいくつか見てきた。
1回目は東京グール。
2回目は魔法科高校の劣等生。
どちらも原作とともに、アニメも国内外から非常に高く評価されている作品だ。
そして、今はノーゲーム・ノーライフを見ている。
こちらは既に過去に全話視聴済みだが、暇つぶしに見直してる感じ。

さて、これらのアニメに共通するのは、今の世界を支配している価値観へのアンチテーゼだ。

東京グールというのは、人類と見た目はまったく変わらないが、人肉を食らう事でしか生きていけないグールという種族と人間との生き残りをかけた戦いを描いたもの。
魔法科高校の劣等生には、実際に世界で起きているであろう自分だけが、自分の民族や国だけが、生き残ればいいという思いで行われてる、様々な情報操作や陰謀を話に組み込んでいる。
そしてノーゲーム・ノーライフは、「知恵」とは何か?を問いかけている。

もちろん、原作者やアニメ製作スタッフにそんな思いは無いだろう。
単に面白くするために、売れるために、なんかそれらしき高尚なテーマがあるかのように見せているだけだ。
エヴァンゲリオン以降、こういう作品は増えたしね。

だが全話無料作品を選定しているAmebaTVのスタッフに、もしかしたらそういう思いがあるのかも知れないと思ったのだ。
もちろんどれも人気作品であり、それで釣って有料会員を増やそうって、よくある商売の方法だし、理にかなっている。
偶然である可能性の方が大きい。

ただあえて、裏を深読みすれば、
東京グールで、「人間」ってそんなに特別なの?人間の価値観ってそんなに正しいの?
と問いかけ、その証拠として正義を叫ぶ奴らの思惑なんて、所詮こんなもんだよ?みたいなのを魔法科学校の劣等生で示し、ノーゲーム・ノーライフで、知性の本当の使い方ってこうなんじゃないの?みたいなのを示してると見る事ができる。

現在の世界で、どの国でも民族でも「悪」とされるのは、殺人と窃盗だと思う。
中でも東京グールのように、殺人のうえ人を食らうという共食いとも言える行為は、もっとも忌避されるタブーである。
というか共食いは人間だけでなく、他の生物でもタブーである。

共食いがなぜタブーかと言えば、DNAの多様性を無くしてしまうからだ。
同種族の個体数が減れば、それだけ子孫のDNAの組み合わせが減ってしまい、それは生物にとっては「弱体化」になる。
近親相姦も同じ理由で、禁止されてるし、他の生物も本能的にそれを避けるのと同じ理由だ。

この世界は人間も含め、全ての生命が「生存競争」というゲームをしている状態だ。
そのゴールは、おそらく究極の生命体に「進化」する事だろう。
太陽の中心に放り込まれても、燃え尽きず、あるいは太陽の熱や光が届かない、超低温でエネルギー減のひとつである「光」が無い宇宙空間でも凍りつかず、そしてブラックホールに引きずりこまれようとも、潰されることがない。
いわば完全な「不死」を目指していると考えられる。
ただそのゴールに到達できるのは、1固体なのか1種族なのか、あるいは複数のタイプの異なる種族でも良いのか?
そこは分からない。

つまり、そういう生き残りゲームをしているという事だけが、人間に分かる真実であり、その他の価値観は単に人間が勝手に決めただけで、正しいも悪いもないということ。
そして我々人類というのは、生物の中では最弱の部類に入る。
なぜなら、人間より五感が優れた生物は沢山いるわけだし、腕力も体の頑丈さも、あるいは寿命ですら、1番ではない。
人間は、手足をもがれたら二度と再生はしないが、トカゲの尻尾やプラナリアなど、驚異的な再生力を持つ生物も居る。
水で洗ったり、火を通したりしないものを食っても人間以外の生物は、それで病気になったり死ぬ事はまずない。

めちゃくちゃ弱い生き物だろ?人間てw

そんな人間が、なぜ現時点で全生命の頂点に立っているかのように振舞えるのか?
それは「高い知能」を持ったからだ。
人間が唯一他の生命に勝てるものは、「知能」だけなのだよ。

つまり「知能」を正しく使えないと、人類は滅ぶ。

だが人類はまだこの「知能」を「正しく」使いこなせていない。

よって人類はいずれその自身の高い知能によって、滅ぶだろうという事だ。

人類はその高い知能を「真の平等」の実現に、まず使うべきなのだ。
個体数が増えれば増えるほど、多様性というのが生まれる。
高い教育を受けた人数が多い国ほど、スポーツだろうが勉強だろうが、天才を輩出できる可能性が高くなる。
それはオリンピックだのノーベル賞だのを見れば分かるだろう。
また身分だの何だのに拘って、真に優秀な人間を冷遇し、無能を高い地位に就けるのも、滅亡の要因になる。
これが本当の「差別」だ。
特定の価値観を否定し、弾圧し、封じるのもだめ。
どちらが優れているとか、どちらが正しいなんてのは、他人に言われて決めるものではなく、自分の頭で考えて決めるもの。
そもそもその優劣すら、必ずしもつける必要はない。
そういう「本能」をできるだけ押さえ込まないと、せっかくの「理性」が生かせない。
これが仏教でいうところの、「煩悩を捨てろ」って事だと思う。

人は「感情論」ではなく「理論」を重視すべきなのだ。
それが「高い知能」の本来の生かし方だ。
「机上の空論」などという言葉があるが、「机上の空論」になってしまうのは、理論が不完全だからだ。
同じ知性を持つ人間同士の戦いでは特にそうだ。
感情論は無視するのではなく、理論を組み立てるひとつのファクターとして扱うべきなのだ。
敵の心理をいう「感情論」の要素を抜きに、真に勝利できる作戦という理論は完成できない。

AIやロボットが人間になれないのは、「本能」が無いからだ。
将棋とかチェスとかは、実は先手が有利だと言われている。
それはどんな手順であろうとも、完璧な手を双方が打った場合、先手が必ず勝つからだ。
人間同士の対戦で、必ずしもそうならないのは、人間は「ミス」をするからだ。
完璧な計算ができるAI同士で、将棋だのチェスだのをさせたら、先手・後手が決まった時点で、後手のAIは「負けました」と言うだろうw

将棋のプロの対戦では、王の逃げ道がもう無いという「詰み」状態まで指される事はない。
その何十手も手前の段階で、「負けました」と言うのが普通だ。
なぜなら、プロは素人よりも何手先も完璧に読む事が可能だからだ。
ただAIのように、全ての手を計算できないだけ。
人間の脳でも計算可能なところまで来ないと、勝ち負けの判断ができないだけなのだ。

人間は完璧な計算はできない。
それは五感だけでは得られない情報が、この世界にはあるからだ。
五感というのがそもそも完璧ではない、進化途中の情報収集能力だからだ。
だからAIが完璧な生命になり得る事も無い。
なぜなら、人間が得られない情報は、AIやロボットにも搭載する事ができないからだ。
人間が五感で得られる情報、あるいは知的探求によって探り当てたそれ以外の情報以上のものは、AIにも分からない。
その不完全な情報での計算結果は、やはり不正確になる。
AIが完璧な生命というか知能になり得ない理由が、これだ。

不完全であるからこその多様性。
それが正解を選べる確率を高められる。
それが人間を次の生命体へ進化させる要因になる。
今のように、てめーだけが生き残れば良いという本能に従っていては、生き残れないし次の段階へもいけない。

人類と別系統の進化を人類より先にして滅んだ、多くの亜人種と同じ運命をたどるだろう。

これは別にパヨクだけに言ってる事ではない。
右翼や今の世界の主流の価値観についても同じだ。

なーんて事を訴えたい意図が、このAmebaTVの全話無料アニメの作品の選び方にあるのではないか?
と中二病的な妄想をしたという話。

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