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人は自分のためにはがんばれない生き物である

地球上の生命は、すべてがまず自分が生き残る事を優先する。
しかしながら、それは自分のDNAを引き継ぐ、子孫を残すためである。
故に、実子がある場合は、それが生き残る事を優先し、そのためには自らが死ぬ事も厭わなくなる。

これがまず基本原則であるが、人間の場合はちょっと違う面がある。

まず人間はソロでは生き抜けない弱者である。
それは祖先となったサルがそうだったので仕方ないが、そのために「群れ」で生きる事を選択し、それをずっと続けてきた。
現在の人類もそれは同じだ。
地球上でもっとも繁栄し、生物の頂点に君臨してるかのように振舞ってはいるが、身体的にはちっとも強くないw

群れで生きる事を選択した動物類には、自分や自分の実子以外に、同じ群れに所属するメンバーも守ろうとする習性がある。
なぜなら、群れが壊滅してしまえば自分はもちろん、実子を生き残れないからだ。
従って、群れが壊滅しないよう、群れのメンバーを守って戦うという行動を取る事が多い。

そしてその習性は人間にもあるわけで。
主君のために死ぬとかいう、武士道だか騎士道だかや、神風特攻隊やここ最近の自爆テロなど、すべてはこの習性を利用されているためとも言える。

そしてこの習性は、戦争だの洗脳だのでなくとも、普通の生活をしている一般人にもあるわけだ。

高度経済成長期のサラリーマンは、ぶっちゃけ今より遥かに休みは少なかった。
サービス残業という言葉だって、ブラック企業という言葉が生まれるはるか前、高度経済成長期の頃からあった。
にも関わらず、当時はそれほど過労死だのウツだの自殺だのってのは、そんなに話題にならなかった。
なぜなら、出生率から見てもわかるが、当時のサラリーマンは妻子持ちが多かったからだ。

自分一人が食っていくための労働より、家族を養うための労働の方が、がんばれるのが人間なのだよ。
どんなにきつくつらい仕事でも、どんなに疲れていても、家に帰ってかわいいわが子の顔を見れば、全て忘れてしまうというのがその証拠だ。
妻子あるサラリーマンは、同じ仕事を同じ給与でさせても、病んだり倒れたりする確率が、独身より低くなる。

資本家や経営者という連中は、これが分かってない。
結婚して家族を養えないような所まで、給与を削って搾り取ろうとしている。
むしろ最低限、結婚して家族を養えるレベルの給与を与え、妻子を持たせた上でこき使った方が、長持ちするので、長い目で見れば儲かる事に気づいてない。
目先の数字しか見えないアホばかりだ。

けっ、俺らの頃は会社なんて日曜しか休みなかったんだぞ?
労働時間だって今とそんなに変わんねーよ。
でもウツになったり自殺したりする奴はいなかったよ。
まったく、軟弱になりやがって。
と思ってるんだろうが、間違いw

君ら高度経済成長期の人間だって、一生独身みたいな環境だったら、同じように心が折れまくったはずだよw
人間は自分のためにはがんばれない生き物なのだから。
自分以外の大切な誰かのための方が、人間はがんばれるんだよ。
肉体的に軟弱になったわけじゃない。
精神的に弱くなったんだよ、今の若者は。
それは自分以外に守るべき存在が居ないから。

そういう人間の習性というか、真理というか、気づく奴は日本の上級国民様には居ないのかね?
人を支配するにはアメとムチが必要だというか、このアメというのは企業でいえば「家族が養える収入」が最低レベルのアメになるんだよ。
アメを与えず、ムチでたたくばかりしてれば、そりゃ壊れるだろw

守るべきものが自分以外に無い人間を減らす事こそが、経済の発展や国家の繁栄につながると知れ。

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